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2006年09月03日

僕が「チャングム」から教わったこと-2

 今回も田崎真也氏の”僕が「チャングム」から教わったこと”飛鳥新社、1,200円(税抜き)からのお話です。


 田崎氏が、サービスの原点としてこの本を書くきっかけになった話です。

 ドラマ「チャングムの誓い」の第4話でハン尚宮(サングン)が女官見習いのチャングムに何度も水を持ってこさせるシーンがあります。簡単に書くと

 ハン尚宮は、チャングムに「水を持ってきなさい」と指示を出します。
 チャングムが水を持っていくと、ハン尚宮は水を飲んでくれません。
 チャングムは熱いお湯にしたり柳の葉を浮かべた水などいろいろな水を持っていきます。 
 しかし来る日も来る日も「水を持ってきなさい」とハン尚宮はいうだけで水を飲んでくれません。
 チャングムは悩む日々を送ります。

 そうこうしているうちに、黄砂を含んだ雨水が宮中の水瓶に入り込み、料理が次々と傷むという事件が起きるのですが、チャングムがお湯を沸かして食器を洗ったり、調理していた部署は料理が傷まなかったのです。

  実はこのような知恵は亡くなった母から教えられたものでした。

 ハン尚宮は、「水を持ってきなさい」と言ったとき、チャングムに「なぜお母さんは水を沸かして使っていたのか」を改めて問い、考えさせました。

  そして、チャングムは「母が水を沸かしていたのは自分の体を案じていてくれたからだ」と悟ります。


 つまりハン尚宮に「水を持ってきなさい」と言われたときに、相手がどんな状態か、どんな水を飲みたいかを確認し、その要求にあった水を持っていく必要があるのだと理解したのです。

 田崎氏は、ここで部下を育てる上司はどうあるべきかをこの感動的なシーンで悟ったと書いています。

 ハン尚宮がチャングムに教えることは簡単です。しかし本人が理解するまでじっと忍耐強く待つ。これはなかなか難しいことです。
しかし教えることと、自分で悩み考えながら物事の道理を理解するのとはその本人にとっての価値が全く違う結果となります。

 田崎氏は、このことをとらえて「教育」の本質を述べているように思います。引用すると

 教育とは、本来教えることが大切なのではなく、教え、育てることが目的ではないかと思うからです。

とあります。

今日の気づきは
 確かに教わると教わった本人は分かった気持ちになります。しかし教わったことの本当の意味まではなかなか理解できないと思われます。「分かる(知っている)」と「できる」というのには大きな開きがあり、「できるようにする」ことが教育の本質ではないのか、ということです。

 したがって本当の教育とは、「分からせる」だけでなく「できるようにする」ということのようです。そのための試練を上手にあたえることのできる上司が優れた上司なのかも知れません。


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この記事へのコメント
Ryouーchanさん こんにちは
チャングムの誓い昨夜初めてみました。
まだまだ,Ryou-chanさんや田崎さんの様な気付きを得るところまで行けておりませんが次回も書かれているような視点を気にしながら見てみたいと思っています。
Posted by kaientaiです at 2006年09月03日 23:05
私も最初からは見ていないので、正月休みにでも最初からじっくり見てみたいと考えています。

 土曜日は「皇后の決断」というタイトルでしたが、まさに皇后の配慮が素晴らしかったですね。信頼していたチャングムが、その信頼を仇で返すようなことをしたわけですが、皇后は結局、チャングムがそこまでするには何かあると思い最後の最後で命を救うことになり、王様の病気の原因を突き止めるように命令したのですから。

 裏切った?ものを追放するのは簡単ですが、なぜその行為をしたのかを考え再度チャンスを与えるというのはなかなかできるものではないように感じました。

 長いドラマなので大変ですが、じっくり見る価値のあるドラマのようです。
Posted by Ryou-chan at 2006年09月04日 09:08
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