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浜松市内に在住の中年オジサンです。
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2006年09月23日

不良が出たら、感謝。

 今日(9月23日)も、22日に訪問したローランドDGの話です。

 昨日は「管理しないことが効率化に」というお話をしましたが、今日は「不良が出たら、感謝!」です。

 製造業の現場では不良の発生を一番嫌います。ですから作業手順や作業条件をきめ細かく決め、製造工程の途中や最後で検査を行い品質の保証を行っています。

 当然、ローランドDGも検査を行います。ここでは「単一工程保証」という仕組みになっています。1人で最終製品まで組み上げるわけですが、工程毎にだれでも不良がないか測定できる仕組みになっています。もし工程検査で不良が出れば、不良への対処を行い再検査で合格したモノが次の工程に進めるようになっています。

 不良のまま次の工程に移ろうとしても、工程検査が合格しないかぎり次には進めない仕組みになっています。ローランドでは、部品をトレーから取るのも、ネジ締めの工具を取ろうとしても、取れない仕掛けになっているからです。

 しかし、ここまで厳しく管理しながら製品を組み立てても、

出荷後に不良が出ることが極く希にはあるそうです。

 その原因が、ネジの締め方が悪いことによる不良だとしたら、製品の製造番号を見ることで、誰がいつそのネジを締めたのか、あるいはそのときのその機種での他の作業の状態はどうだったか、まで簡単に調べることができるそうです。

 しかし、RDGではその作業者を責めることは絶対しないそうです。
「よくぞ不良出してくれた」という気持ちで、何故その不良が発生し得たのか、どのようにすれば誰が作業しても、その不良が出ないようにできるかを考え対策をするそうです。
 このようにして、対策を行うので、その不良は技術レベルや熟練度に関係なく誰が組み立てようが、同じ不良は発生しないようになるとのことです


 ですので、もし不良が発見できていなかったら、同じような不良を抱えた製品が数多く市場に出荷されたかも知れない。幸い今回不良が発生したことで、その不良は2度と発生しないようになる。

 だから、「不良が出たら、感謝」ということだそうです。

不良が出たのは、作業者が悪いという考えでなく、不良が発生しうる作り方をしていることが問題だという認識です。不良を出した作業者の名前が分かっていても、その作業者には知らされないとのことです。

 残業も強制ではなく、生産状況と自分の都合を判断し自分の意志として残業を選択出来るそうです。

 ものづくり現場の常識をみごとに変革させた工場と感じました。
こんな優れた会社が、ここ浜松にあるとは。


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