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2006年09月22日

管理しないことが効率化に

 今日(9月22日)浜名湖クラブによる「ローランドデージー」の見学会があった。

女性が業務用の大型プリンタを殆ど1人で組み立てる工場なのですが、驚きの仕組みがありました。「現場力」と「管理力」が裏でつながっているような感じでした。

 工場のコンセプトは「人に優しい工場」

・作業者にはノルマを与えない。
 自分の体調や能力に合わせて仕事をする。
 
・オーダーに対する進捗は、ネジ一つの締め付けからITで自動的に収集されたデータを分析し、管理グループが裏で調整する。
 現場作業者には、プレッシャーを感じさせずに全体で調整できる。

 理由は、人間には差がある。標準タクトで合わせようとするから無理がくる。
 本来、作業スピードは管理不能。だから作業スピードは作業者自身に任せる。
 1台組み立て終わると、数秒間だけその機種を組み立てるのに要した時間を表示する。
 作業者だけに知らされる時間が、逆に励みになるとのこと。

・リアルタイムで収集した最新データで、生産計画をシュミレーション。進捗管理・残業・人員配分を行う。


工場を案内していただいた部長さんは


 働きやすく、明るく、楽しい職場を作ることが、従業員満足につながり、品質向上=顧客満足を実現できている。

 この仕組みにしてから、小型機なら1週間で初心者を標準時間に持って行けるとのことで、新製品が急に立ち上がっても心配はないとのことでした。


 今まで見てきた工場は、タクトタイムをどのように短くするかという発想だったように思うが、ここでは誰が作業してもミスが絶対に起きない仕組みを優先し、時間は作業者の自主性に任せるようにしていました。

 ところが、人は不思議なもので、自分のペースで作っていいよと言われれば、自然と目標を持ってより早く組み立てようと努力するようです。しかし、他人がどれくらいの時間で組み立てているかは知らされていません。だから他人との競争ではなく、自分への挑戦になっているところが凄いと感じました。

 つまり、管理しないことが効率化を生んでいるのです
ただ、大事なことは裏ではしっかり、ネジ1本の占める時間まで細かくデータをリアルタイムで捉えつつ、チームとしての進捗を見て、早めに手を打っている仕掛けがあることです。しかしこの管理は、作業者個人には負担を感じさせないのです。icon02


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この記事へのコメント
RDG 日経新聞主催の時、見に行きました。同様の感想です。すごいなと感じたのは、黒子のシステムが日々進化していること。管理者や、作業者のできたらいいなが、コツコツと実現されていること。。作業標準ありきのトヨタ方式とは対局の個を尊重する良い仕組みだと思います。
ライン方式では実現できません。
Posted by 新人SE at 2006年09月22日 22:43
新人SEさん

  コメントありがとうございます。

>黒子のシステムが日々進化していること。
>管理者や作業者の出来たらいいなが、コツコツと実現されていること。

 素晴らしい表現ですね。全くその通りです。ありがとうございます。

 長年、システムづくりに関わってきた者には、RDGのシステムこそシステムづくりのあるべき姿だと思いました。
Posted by Ryou-chan at 2006年09月23日 06:57
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