2008年07月29日
エマルジョン燃料
昨日の朝刊にエマルジョン燃料を漁船の燃料として利用することにより約20%の原油使用量の削減が図れ、排気ガスも改善されるとの記事があった。
エマルジョン燃料とは、重油等に界面活性剤を利用して水を加え、攪拌し混合した燃料のことである。
wikipediaには重油と水の混合物であるエマルジョン燃料のメカニズムについて次のような記述がある。
(以下引用)
このエマルジョン燃料を内燃機関で着火させると、まず低沸点の水粒子が気化・蒸発する。その際、まわりを取り囲む油が飛散し、より細かい径の粒子となる。この油粒子は体積あたりの酸素と接する面積が大きくなり、局部的な不完全燃焼が少なくなるため燃焼効率が高まりPMの発生量が減少する。同時に、含有する水の影響で内燃機関の温度が比較的低温となることから、窒素酸化物の発生も抑えられる。水分比25%の軽油エマルジョン燃料でディーゼルエンジンを稼動させた実験では、軽油100% と比較して窒素酸化物排出量が60%減少、PMの発生量は90%まで低減された。これより、排出ガスを浄化する装置への負荷減少にも効果がある。
(引用終わり)
このように原油高騰時代にあって、実質の燃費改善と環境負荷の軽減という、まさに一石二鳥のエマルジョン燃料には、時間経過と共に本来の油と水に分離されるという欠点がある。
しかし、この問題も技術の進化で改善されつつあり3ヶ月程度は保管が可能になってきたようだ。
エマルジョン燃料に関心のある方は、静岡学術出版から「環境にやさしいエマルジョン燃料」という本が出版されているの参考にして欲しい。
購入は、静岡学術出版のサイトからか、amazonからのみとなります。
Posted by Ryou-chan at 23:35│Comments(0)
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