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2006年10月04日

不透明時代を救うのは「支援」


 昨日、静大大学院事業開発マネジメント専攻主催の「2006年後期事業開発オープン講座」に参加してきました。
 テーマは「パラダイムシフトと好循環経営」で講師は日産自動車の舘岡康雄氏でした。
 内容は、時代の変化が仕事のやり方をも変えているという話で、「管理に象徴されるリザルトパラダイム」から「支援に象徴されるプロセスパラダイム」にパラダイムシフトが起きているとお話でした。

 かつては40ヶ月ぐらい必要だった自動車の開発期間が現在は10ヶ月程度に短くなっていることを例に話されました。

 40ヶ月を30ヶ月にするには、企画・設計・試作・生産準備などの各工程で知恵を出し合えば何とか達成できる。つまり「解が自分にある」ことになります。
 30ヶ月を20ヶ月にするには、協力会社も巻き込み工程間のインターフェースを効率化することで何とか達成できる。つまり「解は境界領域にある」ことになります。
 次に20ヶ月を10ヶ月にするには、

      上流と下流が相互に協力し合うことで上流工程も効率化でき、上流工程のアウトプットが下流工程の効率を上げるような仕事の仕方を行うことで達成できる。つまり「解は相手にある」ことになります。

 このように、現代のように変化の激しい時代において、しかも短期間で新車を開発するとなると従来の延長での開発手法ではとうてい実現できないことになりますが、自分の仕事が相手の仕事を助ける「支援(利他性)」は、相手の変化にも対応が可能になるので、変化の激しいとき「支援」がベストパフォーマンスを生むことになるとのことです。

 支援という言葉の響きからすると、支援する側は苦労が多く、支援される側は受け身といった印象を持たれるかも知れませんが、ここでの支援とは組織本来の目的-例えば顧客価値創造-のために、自分の役割だけに徹するのではなく、自分の役割を少し広く見て対応することが「支援」の意味です。

 例えば、設計者は製品の機能や性能だけに注力するのではなく、利用者の使い勝手や製造時の組み立てやすさ、メンテナンスの容易性にも配慮する。利用者、製造現場、保守現場それぞれからの製品へのクレームや要望を設計部門に伝える。このようなことが「支援」ということができます。

 残念ながら従来の統制による管理型ではルール・役割・責任を重んじることから、このような「支援」の関係が生まれにくいこととなります。上司と部下の関係も含め相手を常に意識した「支援」が、複雑化したビジネス環境を生き抜くために必要とのことです。

 この話を聞いて、ローランドDGやクリアテックさんの話を考えてみると、ある意味「支援」型のマネジメントになっているように感じました。

興味のある方は下記資料を参照ください。 
http://www.jape.jp/home.nsf/Soukai6Files/$File/2004-1-9.pdf


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この記事へのコメント
いつも貴重な情報ありがとうございます。
オープン講座、私も参加してみたいと思います。大学に直接問い合わせればよいのでしょうか。
Posted by 新人SE at 2006年10月05日 06:31
新人SE さん

  いつもみていただきありがとうございます。

  オープン講座ですが、
  http://www.hamanako.co.jp/shizuodai-management/

  にオープン講座申し込みの案内が
 ございます。

  次回は10/16夕方で富士通研究所の村野社長が講師で「技術革新とマーケティング」となっています。

  今回から参加費1000円となっております。
Posted by Ryou-chan at 2006年10月05日 17:42
Ryou-chan さん
ありがとうございました。
早速情報拝見しました。
平日18時から... 
う~ん、上司に掛け合って、
仕事として認めてもらうか、早退(フレックスがあります)で、なんとか都合つけたいと思います。いずれのテーマも興味深いです!
Posted by 新人SE at 2006年10月06日 00:07
こんにちは^^。
私の講演をお聴き下さり、内容に共感をもってくださり、大変有り難うございます。

支援に関しては、拙著『利他性の経済学』
を上梓しておりますので、是非お読みくだ
さいね。ご感想など頂ければ、ほんとうに
うれしく思います~(^^)。

http://tateoka.shienken.org/book.html

<多謝>
 舘岡康雄
Posted by 舘岡康雄 at 2007年08月04日 18:25
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